RSウイルス感染症 |
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RSウイルス(respiratory syncytial virus:RSV)は 乳児・幼児期早期の細気管支炎や肺炎の原因になる病原体です。 一般的には11月~3月に流行しインフルエンザ流行期には患者数は減少します。 はじめの症状は鼻水とのどの炎症で、その後咳が出てきます。 症状が進行すると喘鳴(ヒューヒューゼーゼーという呼吸音)が聞こえます。 さらに呼吸回数が増え、肋骨の間が凹む呼吸が現れたりすることがあります。 診断は綿棒に鼻水を浸み込ませて行なう迅速診断キットがよく使われます。 気管支炎治療にはかぜ治療のおくすりに気管支拡張剤、副腎皮質ホルモンを 追加することがあります。 鼻水が多いため家庭での吸引を勧めます。 中耳炎の合併率はウイルス感染で一番高いといわれています。 気道炎が重症化すると呼吸不全となり、入院して加湿酸素を吸入したり、 脱水をよくする点滴を行なう場合もあります。 心臓病、肺疾患を有する乳児、極小未熟児に対しては、予防として RSウイルスモノクローナル抗体(商品名:シナジス)をシーズン中 毎月1回筋肉注射します。 |